『血の婚礼』
原作:フェデリコ・ガルシア・ロルカ
上演台本・演出・美術:篠本賢一
日程 2026年7月22日(水)~7月26日(日)
会場:上野ストアハウス
アンケート
◆「原作を読んだ時から、「この作品を今舞台にする理由は何なのだろう」と考えていました。私の今の価値観からすると、登場人物は皆枠組みに囚われたまま自分の思いだけを語りすぎているように感じてしまい、舞台を見てもその印象は変わらず、「そんなこと言う?!」「納得できない」と思う場面がたくさんありました。でも、その「納得できなさ」が残ったからこそ、自分は何に引っかかっているのだろう、と考えるきっかけになりました。「男だったらよかった」と言う花嫁の隣で、「何でそう思うか、本当にそうなのか」と話し合うだけで、何時間もかかりそうです(超うける)100年近く前の人たちは、どんなふうに受け取っていたのでしょうか。 パンフレットを見て、ほかの登場人物は立場だけなのに、草笛だけが個人名を持っていることの意味も考えさせられました。子どもが生まれてから、「○○ちゃんママ」と呼ばれるのが嫌だったことを思い出しました。 あと、逃げた二人の場面だけ、お互いを見つめ合って会話をしていたのも印象的でした。母と息子は互いに思い合っているようで向き合えてはいなかったのでしょうか。 息子を亡くしたのにしゃんと立っていられる自分は、息子を愛していなかったということなのかと母が苦悶する様子は、私も苦しくなりました。」
◆「演出で特に印象に残ったのは、シンプルで抽象的に見えていた角柱と布の棒が、最後に茶色い布がめくられた瞬間、物言わぬ二人と墓標に変わったことです。とても驚きました。また、死神がまいた赤い紙吹雪が役者さんたちがすり足で動くたびに少しずつ舞台全体へ広がっていく様子が、いかにも不穏さがじわじわと広がっていくようでおもしろかったです。 笛と太鼓の音も本当に素晴らしかったです。同じ楽器で祭囃子もできるのに、まったくそうは聞こえず、終始緊張感のある音で、かっこいいなと思いました。」
◆「私は宝塚が大好きで観劇は宝塚以外見たことが殆ど有りませんでしたが今回の舞台は、引き込まれ椅子の背もたれには背を付けず前のめりに2時間拝見してました素晴らしい舞台でした、もう一回拝見したい気持ち抱きながら帰宅したしました仕事が有り一回だけでも拝見出来て良かった」
◆「因縁を断ち切ることは、女性しかできないのではないか?と、奥深いものがあった。相当の覚悟、欲というものに取り憑かれないためにも軸をしっかり持たなくてはということを改めて見直す機会となった。能を取り入れ、観ていて飽きず、笛、太鼓などの音律が心地よく、舞台の迫力があった。有難うございました。」
◆「狭いスペースを広い空間に見せる役者の配置や尺八?、小太鼓による臨場感があり、話に深みがあった。」
◆「知っている作品なので楽しんで観ていました。最後の花嫁の出てくるシーンを興味深く拝見しました。女性だけで全員居たのがいいと思いました。赤いマントの魔女はシェークスピアの魔女を想起しました。この作品の能的への変換、魔女、コーラス「馬や歌」、も面白いと思いました。舞台美術でステージ幕に映る木の影、墓石になったりする仕切りの置き方と、演出で相手向かって話しているけれども、装置と合わせて面が違うのも面白かったです。役者の皆さまの演技、台詞、所作も集中して観ていられました。逃げた二人のシーンは、能的ではなくなってー歌舞伎や浄瑠璃の心中モノとも違うかもしれないけれどそちら寄りーしつこさはちょっと長いと思いましたが、それがないと最後の花嫁が難しくなったなっただろうと今は思っています。海外の作品では、日本人ではないだろう、理解し難い何かがあるように感じていますが、今回の舞台では外国の人には理解を深めてもらえる要素があるように思いました。」
◆「これは見事なアレンジ。ユニークな演出とおどろおどろしいウエットな和の情念がグサリと刺さりますね」
◆「演者同士があえて相手を見ずに芝居を進めていく演出は、演劇では珍しくとても斬新で、その独特な距離感が作品全体に張り詰めた空気を生み出していました。終始重苦しく緊張感に満ちた空気の中、キャスト陣の確かな演技力に引き込まれ、和楽器の生演奏も物語の世界観をより深く彩っていました。重厚な悲劇の余韻が深く残る作品でした。」
◆「スペインの伝説的戯曲と日本的音響表現の交錯が素晴らしかったです。出演者一人ひとりの存在感も素晴らしく、愛、嫉妬、運命という普遍的なテーマを力強く表現していました。終演後も余韻が残り、人間は運命から逃れられないのか、、、心に深く刻まれる作品でした。」
あらすじ
東北の農村。かつて亭主と長男を殺された女は、結婚を控えた次男が心配でならない。一方、結婚を控えた花嫁は、かつての恋人への想いを断ち切れずにいた。結婚式当日、花嫁は男とともに駆け落ちし、花婿は怒りと名誉のため二人を追う。森で三人は運命的に対峙し、ふたたび大地が血を吸う悲劇が繰り返される。残された母親、そして花嫁は罪と宿命を背負い、村の女たちは鎮魂の歌を捧げる。スペインの国民的詩人、劇作家のロルカの名作「血の婚礼」を演出の篠本賢一が、日本に舞台を設定し、慣習に縛られた古風な寒村で起こった悲劇にアレンジする。ロルカが近松門左衛門に化学変化する。
出演
青木恵 友竹まり 宇沙木はこ yoko 三浦今日子 向後正枝 渕野陽子(劇団青年座) 篠田悦子 緒方美浮 片桐美穂 永野和宏 小栗真一 徳田雄一郎 鳴海翔也 藤井慎太郎 吉村悠 篠本賢一
設楽瞬山(尺八) 藤田佐知子(太鼓)
スタッフ
照明/若林恒美 音響/小森広翔 舞台監督/服部寛隆 振付/石川弘美 衣装/青木恵 舞台写真/宮内勝 舞台映像/内田誠 宣伝美術/Nono-type 制作/大森智子
協力/有限会社創新企画 一般社団法人遊戯空間 阿呆塾 劇団東京芸術座 アトリエそら
主催/劇団うつり座
スケジュール
【本公演】
7月22日(水) 18:30(公開舞台稽古)
7月23日(木) 13:00
7月24日(金) 13:00/18:30
7月25日(土) 12:00/17:30
7月26日(日) 13:00
※本公演は終了いたしました。皆さま、誠にありがとうございました。
【特別企画】
「黒い悲しみのロマンセ~ロルカを読む踊る奏でる~」
7月23日(木) 18:30
出演 今田央(奏) 渕野陽子(踊) 白井すみれ(拍) 篠本賢一(読)


